今後、原発にこれからも依存することになるかどうかを決める重要な節目がやってきます。そしてそれを覆す機会はあまりありません。

1.エネルギー基本計画

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都知事選後すぐに予定されているのは、

「エネルギー基本計画」を閣議で決めることです。

 

エネルギー基本計画というのは、その名のとおり、

日本のエネルギー政策の大方針について定める計画です。

この計画にどのように描かれているかで、今後の日本のエネルギー政策が左右されると言っても過言ではありません。

 

そのエネルギー基本計画の原案では、「原発を基幹電源と位置付ける」と、

3.11前と同じ位置付けに原発が復活しようとしています。

政府は1月に予定されていたこのエネルギー基本計画の閣議決定を、

約19,000件に及ぶパブリックコメントや、身内とも言える原子力委員会、

自民党の一部議員からの強い指摘を受け、

閣議決定を都知事選後まで見合わせています。

 

都知事選で脱原発に舵を切る候補者が当選すれば、

このエネルギー基本計画の内容にも影響を及ぼす可能性があります。

 

2.原発再稼働

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また、次にやってくる大きな節目は、現在全機が停止中の原発の再稼働です。

現在約10基が新規制基準の下での審査にかけられており、

審査の進んでいる原発については、この春~夏にかけ次々と再稼働が進む予定です。

 

これまでの経緯から、一定の数の原発の再稼働を認めると仮にしても、

現在のように今後も以前と変わらず原発への維持をしようという風潮の中で

再稼働が開始されれば、いよいよ日本社会全体の原発への依存が強まると思われます。

 

福島第一原発のような大事故が起き、

これまで隠されていた様々な原子力に関する事実が明るみになっても、

原発を中心とした仕組みからなぜ抜け出せないのでしょうか。

 

その一つの理由は、以下の図のような、原子力発電・電力会社を中心とした、

相互依存体制にあると考えられます。

社会の重要な役割を担う数多くのプレーヤーが、

原発によって生み出される利益(源泉は電気料金および税金)の恩恵を浴びていることが次々に明らかになりました。

 

そしてこのような体制が、これから決定されようとしている

エネルギー基本計画によって、より強まると考えられます。

 

したがって、「今」がまさに原発依存から脱却するための大きなチャンスのタイミングなのです。

「原発のコスト」(岩波新書)、「電通と原発報道」(亜紀書房)、「日本中枢の崩壊」(講談社)などから作成
「原発のコスト」(岩波新書)、「電通と原発報道」(亜紀書房)、「日本中枢の崩壊」(講談社)などから作成