(3)行き場の無い「核のゴミ」

使用済み核燃料の処理問題は原発利用の最大のネックです。

最初の原子力発電が日本で稼働してから40年以上経つ現在においても、

発電に伴う高レベル放射性廃棄物の最終的な処分場所が決まる目途が立っていません。

◆核燃料サイクル

原子力発電所を稼働すると、必ず放射性物質が発生します。

その放射性物質をさらに加工してプルトニウムを取り出し、再度発電に使用する。

このいわば「核のゴミのリサイクル」を「核燃料サイクル」と呼びます。

日本は資源が限られることから、わずかな量のウラン鉱石(原発の最初の燃料源)から莫大なエネルギーを取り出すことのできるこのサイクルは

夢の技術とされ、日本の原子力政策の根幹を占めてきました。

出典: http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/gat/saikuru_zu.htm
出典: http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/gat/saikuru_zu.htm

しかし、核燃料サイクルに必要な技術には既に数兆円が投入されているにもかかわらず、

未だに開発の目途が立っていません。

これらの資金は電気料金と税金によって国民が負担しています。

政府内部でも、核燃料サイクルは経済的に見合わないので止めるべきだという意見が10年ほど前から出ています。

また、再処理ではプルトニウムが発生します。

プルトニウムは非常に強力な放射性物質であり、管理が大変難しいうえに、

核兵器の原料にもなるため、世界的にも厳しい監視の対象になっています。

日本では核燃料サイクルがうまくいかないためにプルトニウムを効率よく消費することができず、

既に約45トンのプルトニウムが溜まっており、これは核兵器1万発分以上とも言われます。

 

<核燃料サイクルの問題点>

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◇再処理工場はこれまでに19回完成が延期

◇既に日本にはプルトニウム約45tが溜まる。(長崎型原爆で使用されたプルトニウムは約3kg)

◇再処理工場: 7600億円の建設予定費用は、2011年2月現在で2兆1930億円と約2.8倍以上

◇高速増殖炉もんじゅ:実用化にめど立たず。維持だけで5000万円/日、点検漏れ1万点

放射性廃棄物処理関連対策費総額は少なくとも19兆円以上の見込み

 

参考:もんじゅ予算の内訳はこちら 

 

核燃料サイクルの現状については、次の動画にまとまっています。

核燃料サイクルのこれまでの歴史を踏まえたより詳しい動画が資料集のページ「◆核のゴミ」にあります。ぜひご覧ください。